2009年に発刊されたクリス・アンダーソン著のベストセラー書籍『フリー』。彼はこの書の中でGoogle社に代表されるIT企業の多くが採用しているサービスの無料提供から利益を生み出す戦略「フリーミアム」を提唱してビジネス界に一躍旋風を巻き起こした。

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

「ネット上のサービスは無料が基本」という認識が定着しつつあることで裏付けられるように、この『フリー』は主にビット経済(情報通信の経済)で適用される理論と考えられている。一方、ウェブではないリアルの世界ではどうだろう。店舗の賃料や水道光熱費、人件費、商品の原材料費などを考えると「無料」は成り立つまい。ところがこのリアルの世界で「フリー」を実現させる理論を提唱している男がいる。
ジンコーポレーション代表の高橋仁氏がその人だ。

彼は自身が唱える「リアルフリー」理論が机上の空論ではないことを証明するために自ら2002年にジンコーポレーションを設立。理論を実践すべく2003年に脱毛サロン「ミュゼプラチナム」を立ち上げるとともに、エステ業界のスタンダードを破る価格戦略を次々と展開した。その結果、2011年までのたった8年間で120万人のサロン会員(顧客)を獲得し120以上の店舗、スタッフ約2,500名の一大グループを築き上げた。そしてグループ全体の売上げは200億円を超えており、今年度もなお右肩上がりの成長を続けているという。

リアルフリーのビジネス戦略
リアルフリーのビジネス戦略

リアルフリーのビジネス戦略』では、これまで高橋氏が同社で実践してきた「リアルフリー」の戦略を具体的に解説している。高橋氏によると「リアルフリー」理論は10年・4ステージなのだという。許可を得ているわけではないのでこれ以上は書かないが、どのステージの解説も確かに的を射ている。

そして、彼の実践する『リアルフリーのビジネス戦略』で脱毛サロン「ミュゼプラチナム」は現在ステージ4、最終段階なのだという。近い将来、彼の店では脱毛が無料でも儲かるビジネスモデルが完成するだろう。

彼の経営理念は基本的には従業員を大切にし顧客の利益を最大化「無料化」するところにある。利他(他者の利益を実現するために行動すること)が結局は利益につながるという考え方には共感が持てる。

そして、もう一つ、高橋仁氏は『リアルフリーのビジネス戦略』の巻末で「リアルフリー」のビジネスアイディアを募集している。最大で1億円を投資する準備があるという。

まずはこれを読んで自分がいる環境・業界に「リアルフリービジネス」の種が転がっていないか確かめてみてはどうだろう。案外「これはいける!」なんていうビッグビジネスが生まれるかも知れない。



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